ビッグホーンのハンドルが危機的状況
こんにちは。今日はハンドルの話をします。ハンドルって車を運転している間はずっと手に触れている部分なので、できるならこだわりたいですよね。ウレタンハンドルなんて以ての外、絶対本革ハンドルがいいと常々思っているわけです。
歴代の車はフィットを除けば全て本革ハンドルでした。そしてビッグホーンももちろん本皮ハンドルです。他のパーツは一切革が使われていない安グレードの車なのですが、何故かハンドルだけ革。。。前のオーナーがオプションでも付けたのでしょうか。
でも、そのハンドルの革がヘタって来てあまり手触りがよくありません。
これが現在のビッグホーンのハンドル。パッと見はきれいですが、革の状態があまり良くありません。というのも、もうビッグホーンも16年前の車。いくら低走行距離とは言え16年も経てば本革だって劣化します。
ご覧の通り、上部は革が少し剥がれてきています。これでも他のビッグホーンに比べれば良い状態みたいです。もっとひどいとビリビリに革が破けてしまうそうです。そうなる前になんとかしたいのですが、ハンドルの革を張り替えるって結構面倒なんですよね。
ハンドル外して業者に送って、張り替えてもらってまた取り付ける…「取り外す時エアバッグ出ない?」「張替えしてもらっている間のハンドルは?」などなど、疑問や不安ばかりです。
かと言ってかぶせるタイプのハンドルカバーはハンドルが太くなってしまうのでできれば避けたいところ。となると編み込むタイプのハンドルカバーしか選択肢がなくなってしまうんですよね。
そこで!世界皮革の編み込むハンドルカバー登場
そうです、これです。最高に安っぽい展開ですが、こういうことです。
世の中に製品化されていないものなどないのです。まさに今の自分が欲しているものが橋本商事さんから登場しています。本革の編み込むハンドルカバーなら、今のハンドルを外さなくてもいいし、太さもそんなに変わらずカバーを装着できます。
で、世界皮革のハンドルカバーはヤフオクで橋本商事さんから直接購入できます。しかも、色やサイズを指定できるので、マイナーな車に乗っている人でも絶対にピッタリサイズで購入できるのです。
そういうわけで、早速ヤフオクで購入しました。
【参考データ】
2001年式 いすゞ・ビッグホーンのハンドルサイズは下記の通りです。
外周:38センチ
太さ:10.2センチ
同車種でこのハンドルカバーを購入する方がいるかどうかわかりませんが、念のため僕が購入時に測ったデータを記録しておきます。

世界皮革の編み込むハンドルカバーが届いた
早速編み込むハンドルカバーが届きました。ヤフオクで購入して3日程度で届きます。今回は送料込みで4,850円でした!カラーは内装色に一番近いと思われるアイボリーを選択。
内容物は、ハンドルカバーと糸と針、スポーク用の穴隠し用の革です。
こんな感じで取り付け説明書もついてきます。この説明書に従ってハンドルカバーを編み込んでいくのですが、世界皮革のハンドルカバーは公式で取り付け方を紹介している動画があります。
ちなみに、これは体験談なのですが、この動画は事前によーーーーーーく見ておいた方がいいです。当日ぶっつけ本番でできるだろって思っていると痛い目に遭います。僕は痛い目に逢いました。
ビッグホーンに取り付けてみる
必要なものは後で紹介してありますので、ここからは取り付けの様子を写真でレポートします。
まずいきなり注意事項です!
画像の赤い線で囲ってある部分、革の継ぎ目には絶対注意してください。
見ればわかるのですが、一辺の革の長さが異なっています。一辺の長さが一番長い部分がハンドル上部に来るように取り付けます。一番長い革の継ぎ目が10時と2時に来るイメージです。
これをしっかりやっておかないと、革の継ぎ目が変な場所に来て、ハンドルを握った時に継ぎ目に引っかかって不快な思いをします。これは途中でやり直しが効かないので注意しましょう。
次はハンドルをカバーごと握って、カバーの位置を調整しましょう。大体でいいので、ハンドルカバーの中心にハンドルが来るように位置をずらして調整します。これから糸で編み込んでいく時に、ここの位置出しができていないと縫い目がジグザクになります。
で、あとは肝心な縫い方なのですが、写真の通りビッグホーンはベースボールステッチです。野球ボールの編み方と同じなのですが、この編み方をしたいのであれば2本の針と、通常の6〜7倍ほどの長さの糸が必要です。
他にも、車のハンドルに多いクロスステッチも2本の針が必要です。僕は針も糸も付属のものしか持っていなかったので、ベースボールステッチもクロスステッチも諦めました。
ハンドルカバーの位置出しが終わったら、あとは動画のおじさんに従って編み込んでいきます。まず同じ穴に3回糸を通したら、次からは「外側から中に、内側から外に」です。動画のおじさんの口真似をしながらだとうまく編めます。
編み目を1つでも間違えると全部がずれます。定期的に確認をしながら進めていきましょう。あと、めんどくさがって糸をしっかり締め上げずに進めると糸が絡まります。

絡まりました。
こうなったら最悪です。全てを諦めて解いてやり直しです。ちなみに、僕は途中まで順調に縫い進めていたのですが、途中で糸を逆側から使っていることに気づき全部パーになりました。
どういうことかというと、最初に糸を通したらこれから縫い進めていく糸を長めに残して、糸が解けないように固定をしておく糸を短めに残しておきます。あろうことか、僕は短い方の糸で編み進めていったんですよね。。。当然途中で糸がなくなるわけで、写真のように解いていたら絡まりました。
ちなみに、マジで時間かかる
ちなみに、失敗した時の絶望感は本当に半端ないです。自分器用だから大丈夫でしょとか驕っていると間違いなく奈落の底へ突き落とされます。4時間かかったとか半日かかったとか書いてあるレポートを鼻で笑い「俺なら1時間でできるっしょ」とか思っていると完全に失敗します。
僕は1時間あれば余裕で終わるとタカをくくって、15時から作業を開始したのですが、この時すでに16時を過ぎていました。
心を入れ替えて動画を見ながら丁寧にやる
もう完全に反省しました。自分は不器用であることを全面的に受け入れました。全ての驕り・高ぶりをかなぐり捨てて、おじさんの動画を心の底から素直な気持ちで確認します。
全ての発言に「はい!おじさん!」と車内で相槌を打ちながら真剣にやろうと決めました。世界皮革の動画のおじさんは間違いなく良い人です。こんな素晴らしい人を鼻で笑っていた自分が情けないです。
後は順調
ここから先は順調そのものです。おじさんの言うとおり1つ1つの作業を丁寧に行い、「外側から内側に、内側から外側に」としっかり口に出しながら一縫い一縫いしました。(本当に口に出しながら作業した)
あと、写真の通り定期的にまっすぐ縫えているかどうかは確認しましょう。作業に慣れてくるとついつい縫う速度が速まって縫い目がずれます。
完成
あとは無心にひたすら編んでいきます。近道なんてありません。千里の道も一歩からといいます。本当に真剣にやらねばやられます。ビッグホーンは4本スポークのハンドルなので、縫うのも4回に分けます。
全て同じ方向から縫い始めていかないと糸の向きが変わっちゃうので注意しましょう。無心に縫うのはいいことですが、途中から単調な作業だし集中力は切れるしで編み込みが雑になって目打ちを飛ばしてしまうことがあります。
3回ぐらい縫ったら一度糸をしっかり締め上げて、絡まずちゃんと目打ち通り編めているかどうかを確認しましょう。
それにしても、めちゃくちゃキレイに仕上がってません?やっぱり真面目にやるしかコツはないみたいです。
縫い目だってこの通り!まっすぐ寸分の狂いもなく編めています!アメージング!
ちなみにこの時すでに20時を過ぎていました。15時スタートなので5時間は余裕で経過しています。先人の発言は決して嘘ではありません!
まとめ(やっぱり革張り替えたい)
5時間苦労して編んだハンドルカバーは最高です。本革だから手触りもいいし、何しろ見た目がきれいになりました。やっぱりやってよかったーと思ったのですが…
思ったのですが
やっぱり革張り替えたいです。編み込むハンドルカバーも悪くないのですが、どうしても画像の赤い丸の部分が気になります。ここはどうしても革が浮いていしまうのですが、どうしようもありません。
ここに貼る同色の革もあるのですが、両面テープなのでなんとなく本革の上には貼りたくありません。数年後に剥がしたら元の本革まで剥がれてしまいそう。。。
あと、やっぱり色が合わない!サンプル色からビッグホーンの内装色に一番近い色を選びましたが、それでも色は合いません。これは既製品だからある程度しかたないのですが、純正至高主義の自分にとってはちょっと納得できません。
品質は最高!あと、ハンドルカバーの品質は最高です。ネットでも評価が高い世界皮革の本革なので、手触りと手に馴染む感じは最高です。この値段で本革ハンドルカバーが買えるのはかなり良いのではないでしょうか。
まとめ(作業メモ)
【必要なもの】
- ハンドルカバー(購入時のもの一式)
- はさみ
- 目打ち(100均で買えます)
- テープ(糸の固定で使います)
【かかった費用】
4,850円と100均で買ったもの合わせて5,000円くらい。
【作業時間】
6時間。完全に舐めてました。ちゃんと予習してから作業をすることをオススメします。

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